以前のエントリ、都心部に新たに2路線、地下鉄ができるかも… の結果が出たようです。
国土交通省の交通政策審議会にて、将来首都圏で整備すべき鉄道網の在り方について、2015年7月に「整備について検討すべき路線」14案が公表されていました。
■整備について検討すべき路線
- 東京8号線延伸(押上~野田市)
- 東京9号線複々線化(和泉多摩川~新百合ヶ丘)
- 東京11号線延伸(押上~松戸)
- 新空港線「蒲蒲線」
- JR中央線複々線化
- JR京葉線延伸
- JR総武線・京葉線接続新線
- 東京10号線複々線化(調布~笹塚)
- 東京12号線延伸(大泉学園町~武蔵野線方面)
- 区部周辺部環状公共交通
- つくばエクスプレス延伸
- 多摩都市モノレール延伸(八王子方面)
- 都心部・臨海地域地下鉄構想 <現答申外>
- 都心部・品川地下鉄構想 <現答申外>
そして、ここからさらに絞り込んで2015年度中にまとまる予定だった答申がまとまり、公表前にマスコミが情報入手されたようです。読売新聞の朝刊や日テレのニュース番組などで、早速情報が飛び交っています。
14案の中から8案に絞り込まれています。
都心部の鉄道網に対する答申がまとめられるのは、2000年以来の実に16年ぶりのことであります。「国際競争力強化につながる8事業」という観点で決定されたとのことです。
▼NNNの報道記事より引用
国土交通省が国際競争力を強化するため、羽田空港へのアクセスが向上する新しい路線など8つの路線を重要事業に決めたことがわかった。
国土交通省は、2030年をメドに整備する東京圏の新しい鉄道計画を検討していたが、国際競争力の強化が課題だとしてビジネスや観光客の利便性を向上させる8つの鉄道の路線を、重要な鉄道事業に選んだ。
8つの路線には、押上駅と泉岳寺駅をつなぐことで都心から成田と羽田空港への移動時間が短縮できる「都心直結線」や、羽田から都心の田町や大井町駅付近をつなぐ「羽田空港アクセス線」。さらに東急蒲田駅と京急蒲田駅をつなぐことで羽田空港と新宿や埼玉県などのアクセスが改善される「新空港線・蒲蒲線」などがある。
この他、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅に地下鉄を新設する事業などが選ばれた。
国際競争力強化につながる8事業
路線名 | 区間 |
都心直結線 | 押上-泉岳寺 |
羽田空港アクセス線 | 田町‐羽田空港 |
新空港線(蒲蒲線) | 矢口渡‐大鳥居 |
京急・羽田空港引上線 | 羽田空港内 |
常磐新線延伸 | 秋葉原‐東京 |
都心部・臨海地域地下鉄構想 | 臨海部‐東京 |
有楽町線延伸 | 豊洲‐住吉 |
都心部・品川地下鉄構想 | 白金高輪‐品川 |
2015年7月の発表時に飛び入りサプライズで入った、都心部の2路線がしっかり選出されています!
2015年7月の公表資料によると、東京都が独自に算出した需要予測からみた目標への「寄与度」「収支採算性」「費用便益比」の3つの評価項目で、都心部の2路線についてはオールA評価でした。
もしかしたらこの時点で、すでに決まっていたのかもしれませんね~。新線沿線の地権者や住民の方には嬉しいニュースですが、まだスタートラインに立っただけで、これから建設費や工事計画など様々な課題をクリアしていかなければ実現はできません。
でも、実現にむけて、大きく前進したのは間違いないでしょう。
やはり先日公表されたBRT計画もこの地下鉄構想を織り込んでの需要予測だったのかもしれませんね。(遂に公表!!「都心と臨海副都心とを結ぶBRTに関する事業計画」のまとめ)
国土交通省の公式資料には、路線イメージも載っています。
どちらも課題として、検討熟度が低く構 想段階であるため、関係地方公共団体等において、事業主体を含めた事業計画について、十分な検討が行われることを期待するとされています。実現すれば、名称は「地下鉄湾岸線」と「地下鉄品川線」でしょうかね~。
個人的には、都心部の湾岸線に関しては、需要も高そうですし、常磐新線延伸との一体開発も示唆されていますので、実現度は高いと期待しています。
今後パブリックコメントなど進んでいくので、また随時更新して行きたいと思います。