9月9日放送の「探検バクモン」で、「技のデパート!超高層マンション」という放送をやっていました。その内容が非常に勉強になったので紹介したいと思います。
超高層マンションとして今回取り上げられたのは、建築中で現在最終期販売中のタワーマンション、『ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス』
▼ティアロレジデンスの詳細についてはこちら |
この『ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス』が、どのように建てられているのか、約40分の番組で検証されています。
ティアロレジデンスはもちろん、タワーマンションに興味がある方には見応えたっぷりではないでしょうか?日本の建築術はすごいです!
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作業員は600人、現場のスケールも大規模!
『ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス』は、地上49階建て、高さ167m、861戸が入る大規模スケールのマンション。
その建設現場では、なんと600人の作業員が日々働いているようです。
工期は700日。
使用する鉄筋は、1.5万トン。
コンクリートは、24万トン。
ん?正直スケール大きすぎて実感わきません・・・まぁでも、そりゃ三菱地所レジデンスのフラッグシップ物件だけありますから相当な費用をかけて作られていることくらいは察しがつきますが。
いやー、ゼネコンの仕事ってスケールが違いますね〜。
実は私、就活時代にゼネコンからも内定を頂いており(内定を辞退し全く異なる今の業界に入りましたが・・・)、それなりに建築の勉強もしていましたので、わかっていたつもりなんですが、こうやって動画とかで現場を見ると、すごいな〜って気分が少し盛り上がります!
番組では、外付けされた工事用エレベーターで38階まで一気に上がります。資材などもこのエレベーターで運ぶのでかなり広いです。でも、38階よりも上のフロアへは階段を使って上るしかないそう・・・
夏とか死にそうですね・・・
番組では、38階のベランダから外を眺めます。
南東の角部屋ですね。広大な晴海運河のむこうに豊州新市場や有明エリアを見下ろせます。
やはりこの物件の南面は眺望がとてもいいですね。そしてこの眺望がほぼ永久に約束されていますからねぇ。
でも毎日見てるとすぐ飽きてしまうものなんですかね。。。
タワークレーンの秘密
現在最高階の47階では、高さ3mの柱を土台と組み合わせる作業。
クレーンで柱になる縦長のコンクリートが運ばれてきます。コンクリの下には穴がたくさん開いていて、土台の杭とこの穴を合わせます。
大きなクレーンを使っての作業ですが、ミリ単位の調整をして一発で柱と土台を見事ぴったりと組み合わせています。
タワークレーンオペレーター(操縦者)は、無線での細かい指示とクレーンの先端に付いているカメラを使い、この仕事をやっているのですが、相当な技術がないとできないようです。
ちなみに、このタワークレーンオペレーターですが、毎日40mのハシゴを上り下りしているとのこと。朝8時に上って夕方5時に降りるのが日課で、トイレもご飯もクレーン内で行なうとのこと。いや〜プロ根性ってやつですね・・・
発泡スチロールを使って軽量化
高層建築は地震に対応する為に、軽量化を図っています。
建物の上の方が重いと、横揺れに対して丈夫から振られやすくなってしまい、地震に弱くなってしまうので、できるかぎり軽量化を施しているようです。
そこで、構造的に関係のないところにはなんと「発泡スチロール」が使われているそうです。これにより、1フロアあたり100トン軽くなるそうです。
それが何フロアも重なるわけですから、「発泡スチロール」を使うか使わないかは、かなりの差が出そうですね。
建築界では当たり前なのかも知れませんが、素人目線から見たら「発泡スチロール」なんて本当に大丈夫なの?ってすこし不安にも感じそうですが、まあ構造には関係のないところですから、強度とかは問題ないんでしょう・・・
さらに外壁にも一工夫!
コンクリートの中でも軽いALCを使用し、通常の4分の1の重量(60Kg/枚)に抑えています。
そして、1枚の板の角4点では固定せずに、あえて板の上下1点で固定します。素人目線では4点で固定した方がしっかりして安心できそうに感じてしまいますが、そんなことはないようです・・・
上下1点づつの固定にすることで、地震の揺れが生じた際に、外壁が柱と一緒に傾き外壁が破損しにくくなるのです。
小さな工夫ですが、なるほど〜と感心させられますね。
ただ、ALCって防音性ではあまり良い噂を聞かないので少し気になりますね。隣人の声が聞こえるなんて声もネット上では結構聞きますので・・・
『ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンス』だけでなく、タワーマンションはほぼ全て、このALCを使用しているそうなので、某デベロッパーに勤める友人は、小さな子供がいるファミリーなどにはオススメしないとのことでした。
タワマンは多くの職人のスゴ技の結晶
サッシ工、配線工、シール工。。。現場では多くの職人が活躍しています。
その中でも、驚いたのが、断熱材の職人。
861戸の断熱材の吹き付けは、一人で担当しているそうです。厚さ4センチを均等に吹き付けていくそうで、マスターするには3~4年かかるとのこと。
それにしても、861戸を全部一人でって、本当に大変そうですね・・・・
他にも、建物の強度を上げる為に鉄筋同志を針金で結ぶ作業では、1か所1秒で結んだり、床張りでは、1mm以下の誤差にするための高さ調節を、1か所当たり5秒で調節したり、早業のオンパレードです。
玄関の大理石を張る職人は、この道40年の大ベテランで、国技館や都庁、ランドマークタワーを手がけてきた経験があるそうです。
こうした、たくさんの職人たちのスゴ技によって作られるタワーマンション。
そんなことを知っていれば、きっと住まうときに大きな喜びや安心感、そして感謝の気持ちを大いに感じられるのではないでしょうか。