マンションは、何を根拠に『買い時』となるのか?

この物件は、”買い”だよね。とか、今が”買い時”だよ!とか、聞く事があります。

さて、みなさんは一体どんな根拠があって、”買い”という答えを導きだしているのでしょうか?
何を基準に、”買い時”というタイミングを判断しているのでしょうか?

「買いたいと思ったときが、買い時」なんて言葉もありますが、ここではそのような話ではなく、探し始めてから購入に至るまでどのようなプロセスで購入となるのかについて、考えていきたいと思います。

まず、不動産が私たち消費者に”買い”と思われるには、やはりそれなりの「評価」が必要かと思います。
駅近、広い、安全など、いろいろ評価基準はあると思いますが、どこかしらで評価できる部分がなければ、まず”買い”と思われる事はないでしょう。

そしてこの評価についてですが、不動産の評価は大きく2つの評価に分けられると私は考えています。

 

定量評価と定性評価

定量評価

数字で表せる評価のことです。

例えば、駅徒歩表示や、価格表がわかりやすいでしょうか。他にも、その土地の地価だったり、周辺他物件の過去の中古成約事例など数値化できるものは、これに当てはまります。
ビジネスの場でも数値化して効果を見える化なんてことは、結構ありますよね。
非常に合理的で、説得力があります。

定性評価

数字では表せない評価です。

「この物件、すごくかっこいい」だったり「この立地の雰囲気がいい」だったり・・・・
数値化はできない、いわゆるフィーリングというやつで、感覚的な評価になります。

おそらく多くの方が、最初は広告やCMを見て、「あ、なんかよさそうだな」とか「素敵だな」とか、こんな感覚的なところから、興味関心を持たれると思います。ただ、決して安い買い物ではありませんで、誰もが失敗したくはありません。5000円のセーターを買うのとは訳が違います。
そこで、感覚的な定性評価だけには頼らず、数値化できる定量評価という側面からも物件を評価します。

下の図のように、この二つの評価を繰り返すことで、その不動産が販売価格に見合ったものなのかを複眼的に判断し、”買い”なのか”見送り”なのかを決めていることと思います。
スライド1

言葉にすると、難しいことをやっているように思えるかもしれませんが、多くの方が無意識にこうしたことをされているのではないでしょうか。

しかし、ここで問題になってくるのが、定性評価です。

定量評価は上でも述べたように数値化できる評価です。情報網や 詮索量などによって差は出てきますが、ネットが普及した今の世の中では、本気になれば、誰でも多くの情報を得る事が出来ますので、個人差は少ないと言えます。
しかし、定性評価については、感覚的なものになりますので、人によって様々な評価になってしまいます。もちろん、自分が本当に気に入って、「ここ以外絶対にない!」という物件に巡り会えたなら、それはその人にとって”買い”なんだと思います。

私の場合は、自分が気に入るということはもちろん重要なのですが、いざというときに家族を守りたいという理由から資産性を考えたときに、万人ウケする(=売る際に売りやすい)物件を選びたいと考えています。
ただ、残念ながら素人には万人ウケする物件の区別がつく訳がないとも思っています。

そこで、大事なのが、いろいろな物件を見て、実際にモデルルームに足を運び、盛況ぶりや反響を感じる事で、「こうゆう物件はファミリーにウケる」とか「これの仕様はイマイチだな」とか、自分の中での判断基準(目利き力)を確立してくことだと思います。

できるだけ「狭く深く」見る事をおススメします。

  • 狭くは、狭いエリア内で
  • 深くは、細部まで細かく

という意味です。

広い視野も大事ですし、「広く浅く」でも、目利き力は身に付くと思います。
でも、「狭く深く」見るほうが、そのエリアでの特徴や優劣が自分の中にストックされていきますので、誰よりも自信をもって”買い”という物件を見つけだす事ができるようになるのではないかと思います。

ただ漠然と都内に住みたいではなく、「都内の○○エリアに住みたい」とか、「都心3区内で探す」など、より具体的なターゲットに絞って「狭く深く」マンションを吟味していきましょう!